2018.09.28
抜け毛

女性の頭頂部の薄毛の原因は?

男性の薄毛は前頭部や頭頂部などさまざまな部位から脱毛が始まっていくケースが存在しますが、その一方で女性の薄毛は頭頂部から徐々に広がっていくタイプのものが多いという特徴があります。ここでは、このような女性の頭頂部に発生する薄毛の原因について解説させていただきます。

女性の頭頂部が薄毛になる原因は?

びまん性脱毛症(FAGA)

男性ホルモンの分泌量が増加することによって起こる男性ならではの薄毛を「AGA」と呼びますが、これに対して女性の薄毛の中でも頭頂部を中心として起こるものを「FAGA」と呼びます。この疾患は40代以上の女性に多くみられるという特徴がある一方、20代の女性でもまれに発症することがあるため、注意が必要です。また、その原因としてはストレスや過度なヘアケアが指摘されています。

髪型やエクステによる髪への負担(牽引性脱毛症)

脱毛は髪に大きな負担がかかることでも生じます。特に女性の場合は、髪を結んだり、エクステをつけたりすることなどが多く、本人が気づかないうちに髪への負担が大きくなっていることがあります。

このような負担がかかることによって生じる脱毛を「牽引性脱毛症」と呼び、帰宅後は必ず髪をほどくなどの対策を行うことで予防することが可能となっています。

パーマやカラーリングの繰り返しによる薄毛

パーマやカラーリングに使用する薬剤は、肌に付着すると炎症を起こすほど刺激が強いという特徴があります。そのため、パーマやカラーリングを繰り返していると頭皮にもダメージが加わるようになり、それが長期間にわたって続くと頭頂部の脱毛を引き起こす要因となります。また、自身でパーマ・カラーリングを行うと薬剤が頭皮に付着しやすくなるため、薄毛を予防するためには美容院を利用することも重要です。

ダイエット・食事制限での栄養不足による薄毛

薄毛は頭皮へ十分な栄養が運ばれなくなることによっても引き起こされます。よって、そもそも食事から発毛に必要な栄養を摂取できていないと、薄毛になりやすい体質になってしまいます。

このことから、頭頂部の薄毛が気になるという女性は過度なダイエットや食事制限による栄養不足にも注意が必要です。

ストレスによる薄毛

ストレスが溜まってしまうと自律神経の働きに悪影響を与えます。自律神経が正常に働かなくなると血管は収縮し血流が滞ってしまうことから、頭皮への栄養の供給も十分に行われなくなってしまいます。よって、ストレスの蓄積は頭頂部の薄毛を促進させる要因になりうるといえます。

出産後の抜け毛による薄毛

出産を経験すると女性はホルモンバランスが崩れることによる抜け毛が多くなります。また、ホルモンバランスの乱れ以外にも産後のストレスが抜け毛の原因となることがあり、産後の女性は薄毛になりやすい状態にあるといえます。

産後の抜け毛は一定期間が経過すると治まるともいわれていますが、高齢出産などの場合そのまま薄毛が進行してしまうこともあるため、早めに対策を講じる必要があります。

更年期による薄毛

発毛にはエストロゲンという女性ホルモンの一種が大きく関係していますが、30代を過ぎると女性の体内ではこのエストロゲンの分泌量が徐々に減少していきます。とりわけ更年期(閉経をはさんだ前後10年間)では、エストロゲンの分泌量が著しく減少するため、頭頂部の薄毛が目立つようになることもあります。

ピルの服用による薄毛

ピルには女性ホルモンを利用して疑似妊娠の状態作り出し、排卵を止める働きがあります。ピルを服用している間はホルモンバランスが正常に保たれていますが、服用をやめたとたんに体内ではホルモンバランスが崩れ始め、その結果薄毛の症状が頭頂部に表れることがあります。

このようなピルの服用をやめることによる薄毛は産後の薄毛と似ているため、一定期間が経過すると症状は目立たなくなることが多いですが、年を取るにつれてその回復に時間がかかる、あるいは回復しないこともあるため、ピルの服用に際しては慎重にならなければなりません。

血行不良による薄毛

特に頭頂部の血行は上述した自律神経の乱れや冷えなどによって滞ってしまいがちです。このような頭頂部の血行不良が生じると発毛に必要な栄養が十分に供給されなくなることから、薄毛の症状が顕著になってしまう場合があります。

血行不良による薄毛を改善するためには、十分に暖かいお湯を使用してシャンプーをすることや頭頂部付近を優しくマッサージすることなどが有効です。

紫外線による頭皮や髪への刺激がある

頭頂部は帽子や日傘を使用していない場合、最も日光が当たりやすい部分になることから、紫外線による影響も受けやすくなっています。多くの紫外線を浴びた頭皮や髪はダメージを受け、場合によっては発毛にも悪影響が及ぶこともあるため、薄毛の原因にもなります。

頭皮にトラブルがある

頭頂部が乾燥していたり皮脂が多かったりする場合、炎症が起きるなどのトラブルが生じることがあります。このようなトラブルが生じた頭皮では、発毛が正常に行われなくなることもあるため、薄毛を引き起こす原因にもなります。

間違ったシャンプーの仕方をしている

シャンプーをする際に爪を立てて頭皮を傷つけてしまったり、シャンプーを泡立てず原液のまま髪につけてしまったりすると頭皮や髪は大きなダメージを受けます。このことが薄毛の原因となる場合もあるため、シャンプーをする際にはダメージを与えない正しい方法を知っておくことも重要となります。

喫煙や飲酒などの髪に悪い習慣がある

喫煙をすると血管が収縮するため、血行不良を起こし、薄毛を引き起こすことがあります。また、たばこの煙は髪にとっても有害であることから、薄毛が気になる場合は禁煙をすることが基本となります。

また、アルコールは分解される過程で髪の原料となるアミノ酸やビタミンBを消費するため同様に薄毛を引き起こす原因となります。

女性は脱毛症よりも髪が細くなることで薄くなったと感じることも

男性の場合、髪が抜けることで薄毛を実感するようになることが多いですが、女性の場合はこのような脱毛だけでなく、髪が細くなることで薄毛を実感することも多いという事実があります。

そのため、女性の場合は抜ける髪の量だけでなく、髪の太さにも注意を払うようにし、異常を感じたらすぐに改善策を実践するようにしましょう。

まとめ

女性の頭頂部に生じる薄毛の原因としては、上述したようにさまざまなことが考えられます。しかし、有効な改善策は、その原因によって異なってくるため、まずは薄毛になってしまった原因を特定しなければなりません。

そのため、頭頂部の薄毛が気になるという女性は、上述した原因の中から思い当たるものをみつけ、それに応じた改善策を実践していくと症状改善の効果が期待できます。